和菓子の年中行事 夏越しの祓(なごしのはらえ)

関連するお菓子: さざれ水さざれ水

みなさま、こんにちは。開運堂です。もう、6月ですね。2019年も半分過ぎようとしています。
和菓子と深い関わりがある年中行事はありますが、今回ご説明する「夏越しの祓(なごしのはらえ)」も同じ。おなじみが薄い行事かと思いますが、古い歴史があります。それでは、和菓子が関連する年中行事の1つである『夏越しの祓(なごしのはらえ)』について、お話いたします。

夏越しの祓とは

1,000年以上も昔から続けられてきた厄払いの神事です。祝日とされていないこともあり、あまり知れ渡ってはいないようです。夏越の祓(なごしのはらえ)とは、一年を半分にした6月の晦日(みそか)旧暦6月30日に執り行われている神事です。夏越の祓は、心身の穢れ(けがれ)や、災厄の原因となる罪や過ちを祓い清めるお盆を迎えるための儀式です。災厄を祓い清める儀式の夏越の祓には、特に決められた行事食がありませんでした。

夏越しの祓と同じ頃、6月1日に「氷の節句」という宮中行事がありました。冬にできた氷を山間の氷室に貯蔵して、そこから取り寄せた氷を口にして夏を健康に過ごせるよう祈るというものです。しかし、現在のように冷蔵庫がない時代ですので、庶民にとって氷は高嶺の花。そこで氷を模した三角形の生地に厄除けの小豆を散らしたお菓子が作られたのです。それが、「水無月」のはじまり。「水無月」は庶民の氷へのあこがれからできた銘菓でしたが、現在では夏越の祓の和菓子として親しまれています。

開運堂のさざれ水


開運堂のさざれ水は、中心にこしあん、周りに大納言小豆の甘納豆を配し、すり蜜でコーティングした人気の半生菓子です。

「覚めて見る 一つの夢やさざれ水 庭に流るる 軒低き家」
窪田空穂(くぼたうつぼ)は、松本出身の近代日本における代表的歌人で国文学者です。
空穂を慕う人々の熱意で、生家の保存と窪田空穂記念館が出来ました。
「さざれ水」は記念館設立に関わった大勢の方々のご要望により創作した御菓子です。

https://www.kaiundo.co.jp/products/detail/2554